非定型歯痛
歯やそのほかにもまったく異常がないのに、慢性的に歯の痛みが起こる病気のことで、40~60代の女性に多くみられる病気です。
何らかのきっかけで不安やストレスなどの心因的なことが引き金となり、脳の痛みをコントロールするシステムに変調が起こることにより、歯やその周囲に痛みが現れます。
痛みではなく、咬み合わせがおかしいとかしっかり咬めないなどの症状のこともあります。
幻肢痛(あるはずのない手足が痛む症状)のように、脳のトラブルが痛みの症状として出ていると言われています。
特徴
・一日中痛むが、食事には支障がないこともある
・痛む場所が広がったり場所が変わったりする
・神経を抜く処置や抜歯をしても痛みがひかない
・歯科治療後から痛みが続いているが、歯には問題が見つからない
・鎮痛薬が効かない
脳の神経回路の問題なので、脳に起きた変調を調節する三環系抗うつ薬で、症状の緩和ができるといわれています。主にうつ病の治療で使用される薬ですが、慢性の痛みにも効果があり、非定型歯痛の治療でも使用されているそうです。
三環系抗うつ薬は医師でなければの処方できないため、心療内科への受診していただくことになります。
非定型歯痛では、「絶対に歯が痛い」と患者さんが訴え、歯の神経の処置をしたり抜歯、咬み合わせの調整などをすことで症状を悪化させる場合があります。
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