お久しぶりになってしまいました…。
今後もハミガキネットをよろしくお願いします!!
最近、歯磨きシートなるものがはやっているそうです。
歯磨きの代わりにはなりませんが、外出先で歯磨きができない場合などには便利かもしれません。
フロスもすればもっといいと思います。
キシリトールガムを噛むのとどちらが効果があるかは分かりませんが…
マウスウォッシュでうがいをするよりは汚れを落とす効果があると思います。
8020運動って具体的にどういうことがみなさん御存じですか?
ちなみに、「はちまるにいまる」運動と読みます。
「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。
自分の歯が20本以上あれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。
では、歯の喪失の原因は何でしょうか?
第一位 歯周病 42%
第二位 虫歯 32%
第三位 破折 11%
歯周病と虫歯が歯の喪失原因の7割以上を占め、第三位の破折も外傷などの衝撃によるものより虫歯の治療が原因の事が多いと考えられています。
一番喪失しやすい下顎の第一大臼歯は、45~54歳で4分の1が失われてるそうです。ちなみに、第一大臼歯が一本喪失しただけで咀嚼効率は6割まで低下すると言われます。
親知らずですが、「何かあったら抜きましょう」
という言葉にとびついてそのままにしていませんか?
親知らずは、抜かなくていい場合を除いて早めに抜いたほうが良いです。
その理由として
①虫歯や歯周病が悪化すると炎症を起こしている状態になるため、麻酔が効き難くなります。
②生えたすぐは顎の骨としっかりくっついていないため比較的抜きやすいです。
③30代になると顎の骨が硬くなり、抜き難くなります。また、骨の回復にも時間がかかるようになります。
④体調が悪い時に症状が出ることが多いため、体調が良い時に抜歯しておいた方がいいです。女性の場合、妊娠中に親知らずのトラブルが起こることがあり、早めに抜いておいた方が無難です。
⑤手前の歯に影響があってからでは遅いです!
根っこを吸収したり、歯並びが悪くなってから抜いても自然に元には戻りません
歯周病も虫歯と同じく、細菌の感染によっておこります。
(虫歯の原因はおもにミュータンス菌やラクトバシラス菌など分かっていますが、歯周病の原因となる菌は多数報告されています。)
プラークという歯の表面に頑固に固着した細菌の塊が原因です。プラークが石灰化され硬くなると歯石になります。
歯周病の原因となる細菌は酸素のない所が好きなので、歯と歯肉の間の溝(ポケット)のような所で増殖します。
プラークが歯石になると、プラークがもっと溜まりやすくなるのと、酸素のない場所を増やすことになるため歯周病菌が増殖しやすくなります。
歯周病菌が出す毒素が歯肉に炎症を起こすと歯茎が赤くなったり出血したりします(歯肉炎)。次第に繊維や骨を溶かして歯周病になり、歯が揺れたり膿をためることもあります。
歯周病が進行すると、歯を支える骨がほとんどなくなってしまい、歯がぬけてしまいます。
人が歯を失う原因第1位は「歯周病」です。20歳以上の約8割の人が歯周病とも言われています。
歯周病の恐いところは、初期には痛みや腫れの症状がほとんどなく、歯周病がどんどん進行してしまい、症状が出てくるのは症状がかなり悪化してからという所です。
歯を支えている骨(歯槽骨)が溶け、膿が出たり歯がグラグラしたりしてやっと歯周病の存在に気付いた時には、もう歯はもたない・・・歯を失うことになってしまうのです。
歯周病は正しくプラークコントロールができれば予防できる病気です。歯周病にしないように、「歯周病予防」を心がけましょう。
特に中年期歯周病が進行しやすいので、定期的な歯科受診も心がけましょう。
プラークコントロールとは、
むし歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)の発生を、歯磨きや食生活の改善などで予防することです。
なので、単純に歯磨きだけを指すものではありません。
・プラークを落とす
歯磨き
フロス・歯間ブラシの使用
・プラークができにくい状態にする
歯の表面をツルツルにする(PMTC、電動歯ブラシの使用)
汚れの溜まりやすい場所を減らす
(歯並びをよくする、虫歯を治す、定期的に歯石を除去する)
唾液の分泌を促す(良く噛んで食べる、キシリトールガムを食べる)
・細菌がネバネバの物質を産生するのを防ぐ
糖分摂取の制限、フッ素の使用
これらのこと全てが、プラークコントロールに含まれます。
プラークは歯垢とも言って、歯の表面に固着した、細菌などの塊のことで、食べかすとは違います。
プラークは、お風呂のぬるぬるのようなものです。
お風呂のぬるぬるがシャワーをかけただけでは落ちないのと同じで、口をゆすぐだけではおちません!
歯ブラシなどで機械的に落とす必要があります。
プラークコントロールとは、この虫歯や歯周病の原因になるプラークをコントロールして虫歯や歯周病にならないように予防することです。
プラーク(歯垢)が石灰化して歯牙表面に張り付いて硬くなったものを歯石と呼びます。
プラーク(歯垢)の間は歯ブラシやデンタルフロスなどできちんと歯ブラシをすることによって大部分を除去できますが、歯石は非常に固く歯にこびりついてしまっている為、歯科医院等でなければ取ることは難しくなってしまいます。
プラーク(歯垢)についても、日常的な口腔清掃で全てを除去することはなかなか大変なので汚れやすく虫歯になりやすい部分をコチラでチェックしましょう!
除去しにくい部位(特に歯の噛み合わせの面、歯と歯の間の面、歯と歯茎の間)は、プラークが溜まりその結果虫歯や歯周病ができやすくなってしまうので気をつけましょう!
歯石自体には病原性はないと一般的に言われていますが、表面にどんどんプラークが付着しやすくなるため、歯周疾患の原因とされ、歯石の除去は歯周病治療においてとても重要です。
歯石になってしまうと自分で取るのはなかなか難しいです。歯科医院でスケーリング、ルートプレーニングをしてもらい掃除、メンテナンスをしましょう。
プラークは細菌がぎっしりパックされたようなもので、細菌と、細菌がつくった物質からできています。
何と歯垢1mg中に約10億個の細菌がいるといわれており、楊枝(ようじ)の先に歯垢を取ると、その中にはおそらく何百億もの細菌がついていることになります。
歯垢には様々な種類の細菌が含まれていますが、虫歯や歯周病、口臭の原因になります。
歯の表面にたくさんのプラーク(細菌)がついていると食事もおいしくなくなってしまいます・・・
正しい歯磨き方法をハミガキネットで勉強してしっかりと虫歯予防しましょう!
プラークという言葉を聞いたことがありますか?
プラークとは日本語で歯垢(しこう)とも呼ばれ、歯牙表面に付着した黄白色の粘着性の物体のことです。
このプラーク(歯垢)はただの食べカスではなく、細菌の塊で虫歯や歯周病、口臭の原因になります。
このプラーク中の細菌が産生する「酸」や「毒素」が虫歯や歯周病の主な原因となり、歯ブラシをしっかりと行ってプラーク・細菌の数を減らすことが、虫歯や歯周病を予防・改善させるために非常に重要です!
プラークが形成されてから「酸」や「毒素」を産生するようになるまでは24~48時間かかるため、1日1回しっかりと歯磨きやフロッシングを行なえば虫歯、歯周病を予防することが出来ます。
歯周病の治療を行わないまま進行すると、歯周ポケットの深いところには歯石などの汚れがこびりついてしまいます。
スケーリングやルートプレーニングをしても取れない歯石は手術をして歯周組織の環境を整えていきます。
その場合は、歯周外科(フラップ)手術で麻酔下において歯ぐきの一部をめくり、見えない部分の歯石を完全に除去します。
イメージではすごく痛そうですが、それほど痛みを訴えられる患者様はすくないです。
歯周病がさまざまな疾患の要因になることがあり問題視されています。
健康な口腔環境を維持することは、これらの疾患を予防するためにも大切なことです。
歯周病と関連があると言われる全身疾患
①糖尿病
糖尿病は血液中の血糖値が異常に高まる病気で、さまざまな合併症をひき起こすき危険性をはらんでいます。
糖尿病のコントロール不良だと免疫機能低下創傷治癒遅延、などにより歯周病が進行します。また、慢性炎症としての歯周病の存在により血糖値が上昇し、糖尿病のコントロールを困難にするという悪循環となります。
②誤嚥性肺炎
唾液や飲食物とともに微生物が肺に入ってしまう(誤嚥)ことによって起こる肺炎です。
高齢の方に多いトラブルで充分な注意が必要です。
誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると言われており、誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。
③感染性心内膜炎(細菌性心内膜炎)
毛細血管より進入した微生物が、心臓の弁や内膜、心筋に感染して起こる疾患です。
心不全や心臓の弁置換術後の高齢者では、血管内に入った口腔細菌が心内膜や人工弁に付着、繁殖し、感染性心内膜炎を発症します。本疾患で死亡した患者の原因菌の約4割が口腔細菌であったという報告もあるので、心疾患を持っていたり免疫力の低下した高齢者では、口腔衛生管理に注意する必要があります。
④虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)
血液中に進入した微生物が原因となって、心臓の冠状動脈が損傷し、血栓が形成されることがあります。この血栓によって血流が滞ると心筋梗塞や狭心症の危険性が出てきます。
歯周病原因菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)が出来血液の通り道は細くなります。
⑤早産や低体重児出産
歯周病の時に起こる免疫反応が早産を誘発することがあります。
妊産婦の口腔ケアや歯周病予防は極低出生体重児の出生率を下げるとの報告もあります。
⑥関節炎、腎炎
関節炎や糸球体腎炎が発症する原因のひとつとして、ウィルスや細菌の感染があります。
関節炎や糸球体腎炎の原因となる黄色ブドウ球菌や連鎖球菌の多くは、歯周病原性細菌など口腔内に多く存在します。
これらのお口の中の細菌が血液中に入り込んだり、歯周炎によって作り出された炎症物質が血液に入り込むことで、関節炎や糸球体腎炎が発症することがあります。
ついてしまった歯石は歯医者さんでないととれません。
歯石を除去することをスケーリングと言います。
歯石は歯肉縁より上について目に見える縁上歯石と、下についている縁下歯石にわけられます。
縁上歯石は黄色っぽい色をしており、比較的除去しやすいです。
若く、ポケットの浅い人の場合は縁上歯石のみの場合が多く、歯医者さんで1~2回で除去できることがほとんどです。
一般的に超音波スケーラーと言ってお水を出しながら歯石を壊していく機械を使うことが多いです。
縁下歯石は黒っぽい色をしており、硬くとれにくいです。ポケットが深い方の場合は歯石を除去するために麻酔が必要になります。
ポケットの深い部分の歯石除去は、先の細い器具を使用して一本ずつ丁寧に行っていくため、とても時間がかかります。
スケーリングによってデコボコになってしまった歯根(ルート)を滑らか(プレーニング)にすることをルートプレーニングと言います。歯根表面のプラークによって汚染され軟化したセメント質や象牙質を除去し、歯根面を硬く滑らかに仕上げることができます。
スケーリングと同時に行うため、一般の方はスケーリングの仕上げだと思ってくれたら良いと思います。
歯周病を予防するためには、おうちでの歯磨きと定期的な歯科受診が両方必要です!!
どちらがかけても、歯周病予防は成功しません。
×「歯医者さんで歯石を定期的にとってるから歯磨きはサボり気味・・」
→ 歯石を除去したあとに適切なブラッシングをすることで歯茎は健康になります。ブラッシングをおろそかにすると歯茎がさがって知覚過敏の症状が長引くくこともあります。
歯周ポケットの深い場合は歯石を除去するのにも時間がかかるため、全部歯石を取った時には、始めにやった歯には既に歯石がついているなんてこともあります。
×「毎日の歯磨きを頑張ってるから、歯医者さんに行かなくても大丈夫!」
→ ついてしまった歯石はブラッシングではとれません。
歯石を全部除去しても、ポケットの深い部分には知らないうちに歯石がついていきます。
歯石の付きやすい人は、ブラッシングをがんばっていても少しずつ歯石になっていきます。
おうちでの歯磨きを頑張ることによって、歯科受診の間隔を広げることは可能です。
歯は顎(あご)の骨に支えられています。
歯周病はこの歯を支える顎の骨が溶けてなくなっていく病気で、重度に進行すると歯が揺れて咬めなくなり、最後は抜歯に至ります。
歯周病は歯ぐきが腫れたり、出血したりする為に歯ぐきの病気と思われがちですが、原因は歯に付着した歯石やプラークに存在する細菌が歯を支える骨を溶かしていく「骨の病気」です。
咬み合わせが悪い場合や喫煙、糖尿病などの全身的な問題がある場合も歯周病 が悪化しやすくなります。
また、歯周病は「沈黙の病気」といわれ、病状が進行してもあまり痛みが出ずに症状がわかりにくい特徴があります。
歯の揺れに気づいたときには重症になってし まって手遅れになることが多いため、日頃から予防、早期治療に努めることが大切です。
糖尿病の人は歯周病になりやすいという歯周病と糖尿病の関連性を指摘する論文が近年多数報告されています。
糖尿病の3大症状
多食・・・・・こってりとした食事の頻度が高くなる
多渇・・・・・喉が渇く
多尿・・・・・尿の回数が多くなる
糖尿病が歯周病に影響するメカニズム
①糖尿病の方は、糖尿病が原因で血管壁がもろくなり血行障害が起きます。
②高血糖により体を守る白血球(好中球)の機能が低下し、コラーゲンの合成がうまくいかなくなり歯周病菌に感染しやすくなる。
③免疫力が弱まっている為に炎症が進み歯周組織が破壊されていく。
歯周病で悩む人には糖尿病の人が多くいますし、歯の治療で歯科医の診断を受けて、糖尿病が見つかるという人もいます。
糖尿病の人は、よく歯磨きをして口腔内を清潔に保つことが大切です。歯のしくみと働きをよく理解し、歯をできるだけ長持ちさせて、できるだけ健康的な生活を送ることができます。
歯周病の改善が糖尿病の改善に影響します
歯周病の治療により糖尿病が改善したという報告もありますが、現在我々が行っている歯周病治療では血糖値を改善するには至らないようです。
しかし、歯周病の治療を通して、糖尿病をコントロールするために生活習慣を改善することは、歯の延命につながり、快適な食生活を維持し続けることにつながるのです。
糖尿病で歯周病がある方が注意点
歯周病(歯槽膿漏)は適切な自己管理が必要で、放っておくと症状はどんどん悪化してしまいます。
①常に口の中を清潔に保つために毎日正しいブラッシングを行い、歯周病の原因となる歯垢を取り除きましょう。
②定期的に歯科医院において歯石除去やPMTCを受け口の中を清潔に保ちましょう。
歯石を自分で取ることはできません。6カ月に一度は、歯科医院で歯石を除去し、自分では完全に磨けないところを歯科衛生士にPMTCをしてもらいましょう。
2~3ヶ月に一度のPMTCにより歯周ポケット内の細菌が1/10に減少すると言われています。
③歯茎をマッサージして歯肉を強くしましょう。マッサージによって歯肉は引き締まり、歯と歯茎の間にできる隙間を減らすことができます。
④生活習慣を見直しましょう
糖尿病は、歯周病を悪化させる条件になっています。
歯周病を改善するためには、糖尿病そのものを治療していくことが必要です。
糖尿病の方は、歯の治療を行う際には、まずかかりつけの内科医に相談してください。
歯周病の治療には糖尿病のコントロールが重要です。
歯周病・歯槽膿漏と肺炎の関係
肺炎を起こす感染経路
①空気中の細菌が気道を通って肺に入り肺炎を起こす。
②歯周病菌を含んだ唾液が気道を通って気管支や肺に入り、細菌(歯周病菌)がそこで繁殖して肺炎を起こす。(誤嚥性肺炎/ごえんせいはいえん)
どんな人が誤嚥性肺炎を起こしやすいか?
歯周病があると歯肉からの出血や膿が出るため、口の中の様々な細菌が増殖しやすい環境となります。
「ムセ」や「セキ」という喉の反射で食べ物が肺に入るのを防いでいますが、高齢者や要介護者などの場合「ムセ」や「セキ」という喉の反射が起こらず、気付かないまま誤嚥していることがあります。
誤嚥することを前提として口腔内の細菌を出来うる限り減らす為の口腔ケアが重要となります。
①高齢者脳卒中を起こした方
寝ている間に少ずつ歯周病菌の入った唾液が肺に流れ込み、肺炎を引き起こす。
②認知症の方要介護者手術後
(体の抵抗力が下がっているため)誤嚥予防の対策
・口腔清掃(電動歯ブラシによる歯磨きや舌苔(舌の汚れ)を拭い落とす)が大変重要です。
・抗菌性洗口剤(コンクールF)を用いてうがいをする。
・食事中は30度~60度ベッドを起こす。(寝たきりで食べると誤嚥しやすい)
・食事の時間は30分ぐらいが適当。
・食べ物は液体状のものや細かい刻み食よりも、少し粘り気のあるゼリー状やペースト状のものが誤嚥しにくい。
肺炎の治療法
抗生物質で肺炎の治療をすることはできますが、高齢者や要介護者の方は抵抗力が弱くなっているので、肺炎が長引いてしまいます。
抗生物質の利かない耐性菌の感染を起こしてしまうと、命にかかわることもあります。
合わない詰め物や被せ物
咬合性外傷の原因の一つである歯ぎしりによって歯周病を誘発させ、あるいは増悪させる事が報告されています。
歯ぎしりの種類
1.グラインディング
上下の歯をギシギシとすり合わせるため音がします。
夜寝ている間が一般的ですが、起きている間もする人がいる事が報告されています。
2.クレンチング
上下の歯を強く食いしばるものです。昼夜を問わず行われます。
3.タッピング
上下の歯をカチカチと打ち鳴らすタイプで頻度はあまり高くありません。
歯ぎしりの原因
ストレスによるものであるという説が現在では主流になっています。
以前は歯並びの異常によって起こっているものとして咬合調整(部分的に歯を削って歯並びを治す治療)を行うこともありましたが、現在では歯ぎしりと歯並びの異常との関連はほぼ否定されています。
歯ぎしりの治療法には以下のようなものがあります
1.スプリント治療(マウスピース)
歯の型を採って作成し、夜寝ている間上の歯列に装着します。(通常保険適用になります。)
2.自己暗示療法
睡眠前に「唇は閉じ、上下の歯はわずかに離れている」と心の中で30回唱えてください。 自己暗示療法が有効な患者様も数多く報告されていますのでまずは試してみてください。
歯周病は何よりも予防が大切です。
それでも歯周病になってしまった場合は『スケーリング・ルートプレーニング』などの治療を行うことによってプラーク(歯垢)、歯石を除去し症状の改善を図ります。
しかし、中度・重度歯周病などの場合はこれらの治療法では歯周ポケット内に歯石が残り症状が改善されない場合があり、そのような場合には以下のような『外科的歯周病手術』が必要になります。
・歯肉剥離掻爬術(フラップ手術)
歯肉剥離掻爬術(しにくはくりそうはじゅつ)とはフラップ手術とも呼ばれ、歯周ポケットが深いためにスケーリング・ルートプレーニングでは歯石歯垢を完全に除去できないような場合、歯周ポケット自体を切除した後、歯肉を歯槽骨から剥がし、歯と歯肉の間に溜まっていた歯石・歯垢を除去し、歯肉を元の位置に戻して縫合する手術法です。
通常の麻酔で痛みは術後もあまり感じないことがほとんどです。
・歯周組織再生療法(エムドゲイン)
歯周組織再生療法(エムドゲイン)とは、手術法自体は上記の歯肉剥離掻爬術とほぼ同じで、歯垢・歯石を除去した後に吸収されてしまった歯槽骨を再生させることを目的にに『エムドゲイン(開発歯周組織再生誘導材)』というタンパク質の一種を塗布することによって歯周組織の再生を図る治療、手術法です。
(エムドゲインは日本でも認可されている安全性が認められている薬品です)。
・組織再生誘導法(GTR法)
組織再生誘導法(GTR法)とは、上記2つと手術法自体は同じで、『エムドゲイン(開発歯周組織再生誘導材)』ではなく人口の特殊膜を歯槽骨に塗布することによって歯周組織の再生を図る手術法です。
ク)を取り除きやすくなるため歯周病の進行を抑え、症状の改善が期待できるのです。
④歯ぎしりのコントロール
歯ぎしりをしていると歯周病の症状が進行しやすいので、マウスピースなどを使用して夜間の歯ぎしりの際に過度な力が歯にかからないようにします。
⑤咬み合わせの治療
咬み合わせが悪かったりして一部の歯に負担がかかっている場合、その歯(歯槽骨)が破壊され、歯を失う原因となりますので、噛みあわせを調整する治療が行われます。
⑥生活習慣の改善
歯周病は細菌の感染症です。病気、睡眠不足、ストレスを感じているときなど抵抗力が落ちているときは『細菌=歯周病菌』に感染しやすくなりますので、十分な睡眠、適度な運動、ストレス解消は歯周病を治療していくうえでも欠かせません。
⑦歯周病治療後のメンテナンス
歯周病を治療し、めでたく完治した場合でも、1度歯周病になった人は残念ながら再び歯周病になってしまう可能性が高いです。
再発を防ぐためにも『歯周病治療後のメインテナンス』が非常に重要となります。
正しい歯磨きの仕方はもちろん、健康的な生活習慣、食生活を送り、出来れば2,3ヶ月に1回、最低でも半年に1回は歯医者で定期健診を受けて、今後歯を残す為にも非常に重要です。
上記の通り、歯周病は口の中の治療だけでなく、生活習慣、食生活なども併せて見直し、改善していかなくてはならず、また歯医者で治療を行うことはもちろん、自分自身でも歯周病を治すための努力が非常に重要です。
歯周病の原因はプラーク(歯垢)ですので、プラークをお口の中にためない、増やさないことが基本です。
そのためにはまず、正しい歯ブラシの方法で毎日実行することです。歯の表面を歯垢のない清潔な状態にしておくことが何より大切です。
それでは歯ブラシをする際のポイントをご紹介します。
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①毛先を歯や歯肉に確実にあてる
力を入れると磨歯ブラシの毛先が開いてしまいプラーク(歯垢)が落とせません。さらには、歯や歯肉を痛めてしまいます。力の目安は、毛束がまっすぐなまま歯面に当たる程度で良いのです。
ついつい大きく動かしがちですが、歯には凸凹があるため小刻みに動かさないと、引っ込んだ所には毛先が届きません。特に、裏側や歯と歯の間を磨く時は、大きく動かすとせっかく入った毛先がでてしまいますので注意してください。
しっかりと歯磨きを行うことが最大の歯周病予防になります! |
『ニコチン』は血液の流れを悪くし、身体の抵抗力を下げてしまいます。
特に身体の末梢である歯肉の血流が悪くなり歯周病の大きな原因の一つになります。
またタバコにはニコチン以外にも多くの有害物質が含まれており、それらの有害物質が唾液の分泌量を減少させたり、歯垢(プラーク)を付着させやすくしますので、タバコを吸う人は歯周病になりやすく、歯周病が治りづらく、例え完治しても再発しやすいのです。
タバコをやめない限り歯周病は治らない。とさえ言われていますので、歯周病を完治させ、再発を防ぎたい場合は、タバコをやめる事が近道になる事は間違いありません。
あるデータによると、『タバコ喫煙者は吸わない人に比べて2~6倍、歯周病になりやすい』とされていますので(喫煙歴が長く1日の本数が多ければ多いほど倍率は高くなります)、例え現在、歯周病になっていなくても、たばこを吸っていると歯周病へのリスクが高くなり、逆に禁煙すると歯周病へのリスクが下がりますので、歯周病を予防するためにも禁煙することをオススメします。
ポケットの深さは異なりますので、数ヶ所の歯の歯周ポケットの深さを測ります)。
◎健康な歯茎(歯肉)
⇒「~3mm」
健康な歯肉(歯茎)の場合でも「1~2mm」ほど歯肉と歯の間に溝があり、この溝は歯周ポケットではなく、歯肉溝と呼ばれます。
◎歯肉炎(軽度歯周病)
⇒「3~5mm」
歯周病の初期段階の歯肉炎では歯肉(歯茎)が腫れてきて、歯周ポケットが健康な歯茎に比べて多少深くなってきますが、この状態でしっかりと治療を行えば元の状態に戻る事も十分、可能です。
◎歯周炎(重度歯周病)
⇒「5mm~」
歯周病が進行し歯周炎になると歯肉(歯茎)の腫れも大きくなるため、より歯周ポケットが深くなり、歯周ポケットが深くなれば歯がグラグラしてきたり、歯垢(プラーク)が溜まりやすくなるため歯垢(プラーク)によって歯肉が慢性的に腫れたり、膿が溜まったりと、歯周病の進行が早くなってしまい、この状態で歯医者に行っても治療がとても困難で、最悪、手遅れとなり勝手に歯が抜けてしまう事もあります。
以上のように歯周ポケットの深さによって歯周病の状態をある程度知る事が出来ますが、歯周ポケットの深さはあくまでも目安であり、歯周ポケットが浅くても重度の歯周病の場合もありますので、歯茎(歯肉)からの出血程度など、その他の診察を総合して歯周病の状態を判断し、治療していく事が必要です。
歯周病の注意すべき点として進行しても痛みが出ずほとんど自覚症状がないことが挙げられます。
以下のような自覚症状が出たときには既に歯周病がかなり進行している事が多く、治療が難しく、長期間の治療が必要になり、歯周病の場合は最悪抜歯になってしまうこともあります。
また、歯周病だと自覚して歯医者に行かれる方は実は少なく、虫歯や口の中の異常を感じて歯医者に行ったところ歯周病と診断される方が多いですので、以下の中で1つでも当てはまる症状がある方は早めに歯科医院で検診を受けましょう。
1:歯磨きなどで歯茎(歯肉)から出血する
歯周病の典型的な症状の一つにが歯茎(歯肉)から出血が挙げられます。
歯磨きの際に血が付いていたり、硬いものを噛んだときなどに食べ物に血が付いた、または歯茎から出血していたら注意が必要です。
歯肉が歯周病菌に侵されて歯肉が炎症を起こし、炎症部分に歯磨きや硬い物を噛むなどの強い力が加わると炎症部分から容易に出血してしまうのです。
健康な歯茎(歯肉)であれば通常の歯磨きで出血することはなく、歯茎(歯肉)から出血するということは炎症が起こっている可能性が高いので、歯周病を疑ったほうがよいでしょう。
以上のことから歯茎(歯肉)からの出血はまさに「歯周病のサイン」ですので見逃さないようにし、出血があったら1日も早く歯医者で診察してもらいましょう!
2:口臭がするようになった
口臭があるからといって歯周病とは限りませんが、歯周病または他の病気の可能性がありますので注意が必要です!
特に歯周病が原因の口臭の場合、歯周病菌(細菌)の繁殖によって起こるニオイですので、かなり強烈なニオイがすることが大きな特徴です。
しかし、口臭に限らずニオイというものは自分では気付きにくく、他人も指摘しづらいものなので、口臭がきつくなってもなかなか分からないため、歯周病が原因で口臭がしている場合でも気付かないまま歯周病が進行してしまうことがあるのです。
口臭がするようになった場合はもちろん、口臭以外の歯周病の症状が出た場合は早めに歯科医院の検診をお勧めします。
もちろん歯周病が原因で口臭がしている場合は、歯磨き、洗口液(マウスウオッシュ)、ガムなどで一時的にニオイがなくなってもそれは一時的な対処法でしかありませんので、歯周病を治さない限り根本的な解決にはなりません。
3:口の中がネバネバする
歯周病菌が唾液の中に多く含まれていると「ネバネバ」とします。
特に朝起床時に口の中がネバネバしたり、何か変な味がして気持ち悪い場合は歯周病の可能性がありますので注意が必要です。
4:歯茎(歯肉)が腫れている
歯茎(歯肉)が腫れたり、ブヨブヨ柔らかくなっているのは歯周病の典型的な症状の一つです。
5:歯茎(歯肉)が赤、紫色に変色している
健康的な人の歯茎(歯肉)はピンク色をしていますが、歯周病になるとまずは歯茎(歯肉)が赤色になり、さらに症状が進行すると赤紫と、徐々に歯茎(歯肉)の色が濃くなってくるのが特徴です。
6:歯茎から膿(うみ)が出る
歯茎(歯肉)から出血すると歯周病の大きなサインですが、さらに症状が進行すると膿が溜まり、痛みを伴うようになります。
もちろん歯医者で膿を出してもらえば一時的に痛みは治まりますが、歯周病を治さない限り膿は溜まり続け最後には歯が抜けてしまいます。
7:硬いものを噛むと痛い
歯周病になると歯を支えている骨が溶け歯が揺れ始めます。
歯の支えがなくなるのでおせんべいやリンゴなど硬い物を噛むと痛みを生じる事があります。
8:歯がグラグラする
歯自体は歯周病でなくても多少は動くもので、多少動く程度であれば気付かないのが普通ですが、歯周病になると骨など周囲の組織が破壊され、骨、歯根膜などが溶かされて行きますのでより歯がグラグラしてきます。
1本の歯を人差し指と親指で軽くつかんで上下左右に軽く揺さぶってみて、明らかに歯がグラグラしていたり、指で掴まなくても舌で歯が動くような場合は歯周病がかなり進行していると考えられます。
9:歯茎が下がって歯が長く見える(出っ歯になった)
歯周病になると歯周組織が破壊され、歯肉が後退して行きますので歯が長くなったり、昔よりも出っ歯になった気がすることがあります。
自分の姿は毎日鏡で見ている方は多いと思いますが、歯、特に歯茎を毎日鏡で見る方は少ないと思いますので、歯周病を疑うような症状があった場合は1度、自分の歯茎(歯肉)を鏡で見てみましょう。昔に比べて歯が長く、出っ歯になった気がしませんか?
10:歯と歯の間の隙間が大きくなり、物が挟まりやすくなった
歯周病になると歯周組織が侵されますので、歯と歯の隙間が大きくなるため物が挟まりやすくなったり、歯並びが悪くなってきたり、歯が浮いた感じがしたり、噛み合わせが悪くなる事があります。
11:歯茎(歯肉)がムズ痒い
歯周病になると常に歯茎(歯肉)がムズ痒かったり、痛みが生じる事があります。
12:糖尿病にかかっている
糖尿病になるとさまざまな合併症が起こり、糖尿病は合併症が怖い病気だといわれていますが、糖尿病の方の多くは歯周病になっているというデータもありますので、糖尿病の方は歯周病も疑ったほうが良いかもしれません。
上記のように一口に歯周病といってもさまざまな症状があり、歯周病の方の多くが1つだけではなく複数の症状を抱えている事が多いので、上記の中で複数の症状が出ている方はもちろん、1つだけでも思い当たる症状がある場合はかなりの確立で歯周病の可能性が高いので、1日も早く歯科医院での検診をお勧めします。
もちろん歯周病と診断するのは歯医者さんです。上記のような症状があったからといって必ずしも歯周病とは限りませんが、その可能性は非常に高いと思いますので、いずれにしても歯医者さんに行き、歯周病であれば早め早めに治療をしていく事が何よりも大切なのです。
最新の調査では歯の少ない人ほど医療費が高いという相関関係があることが、様々な調査で判明しています。
口は食べ物が始めて出会う「消化器官の入り口」であるだけに、歯を失うと、からだ全体に及ぼす影響が高いのです。
さらに、日本人が歯を失う原因一位の歯周病が全身のさまざまな病気に関わっていることがわかってきています。
歯周病菌が全身の病気を引き起こす理由は、歯肉にある豊富な毛細血管にあります。
歯周病原菌が歯肉組織まで侵入してくると、豊富な血管に入り込み、血液を介入して細菌が全身に回ってしまいます。
その結果、身体の各部にまで、病気を発症させることになるのです。
現在では、
脳:認知症・脳梗塞
心臓:細菌性心内膜炎・心筋梗塞・狭心症
血管:動脈硬化
肺:肺炎
子宮:低体重児出産・早産
その他に、糖尿病・がん・骨粗鬆症・バージャー病・HIV
などの全身の病気に関連性があると証明されています。